「それが解ける瞬間は恐らく一生来ることはない。」
前回に引き続き、春の呪いの最終巻２巻についてです。
前回でもあったように、題名やセリフなど一見オカルト・ホラー気味ですが、怖い話ではなく純愛物ですのでご安心ください。なお、今回もネタバレは含みません。
なので、この巻はどの話も伏線回収やキーパーソンの心情が駄々洩れだらけなのでどうやって書いていけば・・・
５話は、前回の４話でSNS上で「アキ」と名乗るアカウントが気になった主人公・姉：夏美ですが、調べれば調べる程、亡くなった妹：春の別アカウントではないかと疑いながらも確信していきます。
病気が発覚し、入院生活を余儀なくされた「アキ」ですが、病気も一つのハードルとして成長していきたいと前向きに治療に励む。しかし、病気は改善することなく入院生活を送ることになるのですが、「アキ」の姉と彼氏が見舞いに来てくれるので寂しくはない様子。
二人が見舞いに来るという事は、二人が出会う機会も増えるという事。二人の行動を見ていた「アキ」は、自分がまだ持っていない大人の仕草に憧れを抱く。「はやく、姉のようになりたい」と。
そんな入院生活が長くなっていくのに対して「アキ」の体は弱っていく。そして心も・・・
「私よりも、二人の方がうまくやっていけるのではないか・・・」と。
そんなある時、普段笑わない彼が姉と一緒にいるときに見せた楽しそうな顔を見た「アキ」は・・・
この話で前回の伏線回収されてますね。夏美の表情がすべてを物語っています。読者にもこの描写は心に突き刺さるのではないでしょうか？
６話は５話を受けて、夏美の揺れ動く心が中々にキテます。てか、この回はちょっとだけ心理ホラー攻めてる感がでてます。（ただし、ホラーテイストくらいの意味で、そこまで怖がらなくてもOK）
また、この話から春の婚約者：冬吾も再登場してきます。
夏美と別れた冬吾は、彼の母が定めた将来のレールに戻ることとなります。しかし、これは決まった事だと従順であった彼も、目的のない人生に虚しさを感じ始めます。
夏美と別れたら以前の自分に戻れると思っていたが、なぜか戻れない自分。そして事件が起きる。
７話はこの物語の最大のクライマックスですので、あえて語らず。二人の思いが凄く出ていますので、気になった方はぜひ、本を手に取ってみてはいかがでしょう？
最終話 登場人物の各ご家庭の話がメインとなり、最後の方に少しだけホラーテイストあり。（ただし怖くないのでご安心を）
綺麗に話がまとまって終わります。なんというか、少し清々しさもあるくらいに綺麗に終わったかな。
男ながらに「2017年このマンガがすごい！オンナ編第2位」を読んでいましたが、いやぁ、心に刺さる刺さる・・・
どちらかというと、やはり女性が読む方がもっと心に来るのでしょうけども、いい作品なのは間違いないですね。
ちなみに、嫁も姉妹（姉の方）なのですが、本人は漫画を読む気がなく、興味本位で一度聞いてみました。
自分「この本読む？ もしも自分と義妹が付き合ってて、義妹が亡くなったので姉と付き合うことになる話なんやけども・・・？」
嫁「そんなことはない！」
・・・ですよねぇ・・・
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