というわけで今回の紹介するのは、今までの人狼ゲーム系のゲームにハズレ無し!という感じにこの手のジャンル+物語が面白そうという事で購入した「カテゴリーⅠ 死線上のサバイバー」です!
なお、現在販売されているのはSwitchのみでのDL販売となっています。
ちなみに今回のゲームの制作会社はオレンジさん。
私の知ってるところでは、「狗鷲」「ゴシックマーダー」といったところ。
私的にこれら両作品ともに体験版だけプレイしていますが、純粋にアドベンチャー系(一部目押しシステムがあったり等)のゲームを制作されている会社という感じですね!
あとは、乙女系ゲーム(アドベンチャー)とかを制作している?
ところで、こちらの会社の公式HPをチェックしていると…
おお、神宮寺三郎シリーズも開発しているみたいですね!
神宮寺さんには過去記事でお世話になっているので、ちょっと期待大ではないですか!
では、そんな感じで物語の導入を見て行こうと思います。
まずは今回の主人公:ミライについて。
レイジング・ループの主人公:房石の様に偶然にも事件に巻き込まれるパターンの主人公ですね…
しかし、残念ながら今回のゲームはループ系の話ではありません。
房石の様に、命の無駄使いなどできない状況での一回こっきりのシリアスな物語です。
ちなみに良識人で人狼ゲームもプレイしたことがあり、プレイヤーに対してゲームの解説する風に話したりもします。
さて物語の冒頭ですが、ある日ミライはショッピングモールに漫画を買いにやってきました。
来店当日、普段よりもショッピングモールは人で賑わっています。
どうもこのショッピングモールでアイドルのライブが行われるようで、ライブ開始時間前だったこともあり、折角なので野次馬気分でライブ会場に向かいます。
ライブ会場に向かう際、人にぶつかったりしながらも大混雑しているショッピングモールを進み、人混みに入り込んでしまった時…
雑踏の中をかき分けている際、突如なんの前触れもなく…しかし、ゆっくりとカウントダウンが始まります。
3、2、1!
カウントダウンが終了した後、場面は変わり…
ショッピングモールにて爆発事故が発生!
プレイヤーは、事件発生とショッピングモールの惨状をニュースにて知ることになります。
主人公:ミライがふとが気づくと、謎の白い部屋のベッドで寝ていることに気づきます。
部屋に見覚えがなく、室内も殺風景ですが、外に出る為のドアを開けようとすると、ロックがかかって出られない…監禁状態ですね。
しばらくすると室内にアナウンスが流れ、ドアのロックが解除されます。
外に出てみると、目の前には大きな円卓が用意されており、先客だろうかショッピングモールで見知った人がいます。
ショッピングモールでぶつかったイケメンさんと可愛らしい女子高生と話をするも、ミライ同様に記憶があいまいでココがどこなのか訳がわからない状態です。
話していると、続々と見知らぬ人が現れてきますが、どうもココに来る前にショッピングモールにいたことは間違いなさそうです。
総勢10名が揃ったあと、再びアナウンスが流れ、声の主が現れます。
突如現れた少女は自身を「医療秘書AI:レッテ」と名乗ります。
手術のサポートや病院内の管理、患者の体調面・精神面でのサポートも行うとのこと。
また、他の医療AIとの大きな違いとして感情を持っている新型医療AIなのだそう。
要は、病院の管理を一手に管理している優秀な子というわけです。
あと、本編でもある後述ゲームのGM(ゲームマスター=TRPGっぽいですね)だったりします。
しかし、自分たちの前に何故レッテがいるのか確認すると、彼女は現在の主人公たちの状況を話し出します。
プレイヤーは既に知ってはいるのですが、この時にミライたちはショッピングモールで爆発事故が起きた事を知り、そして最新鋭の医療設備が揃った柚原総合病院に緊急搬送されたことを知り、実際の身体は集中治療室にあり、意識だけが柚原病院が誇るフルダイブVR内であるこの空間にあることを知ります。
自身の身体を心配する面々ですが、身体は非常に危険な状況であるのですが、すぐに緊急手術を行えば助かると知り、安堵する面々。
そうならばと、すぐにでも手術をお願いする面々なわけですが…
レッテはそれを拒否します。
ここから、更に主人公たちの現在の状態と病院サイドの状況が話されます。
緊急手術に向けて医師チームが準備を進めてはいるのですが、医療リソースに限りがあるとのこと…
つまり、全員に手術を行う事は不可能だと言う…
そうした状況の中、今回は緊急現場においての一般的な方法を採用することになったと言います。
そう、それが…
トリアージ!
まさに名作同人ゲーム:デイグラシアの羅針盤で柊乃先生が直面したアレですね!
患者の重症度に基づいて治療の優先度をつけるという…命の選択というやつです…
そんな柊乃先生の名言と言えば…
「君はカミュを読んだことがあるか?」
「はい、先生。ペストを中心としたカミュの紹介本を読みました!」
と、デイグラシアとノーベル文学受賞者の話は置いといて…
患者の重症度に基づいて治療の優先度をつける場合、今回で言うカテゴリーⅠは赤色のタグ、カテゴリー0(死亡、治療不能)は黒色のタグ…命の優先をさせない(手遅れの状態)選択だったかと思います。
この、赤色と黒色の判断で柊乃先生と○○の母は…
と、またデイグラシアに思いを馳せてしまうのであった…
とまあ、それはさておき緊急事態かつ即刻救護が必要なわけです。
そんな状況の説明に柚原総合病院の病院長もVR空間に駆けつけます。
再度になりますが、病院側の医療リソースに限度がある為、瀕死のカテゴリーⅠ同士の中でも手術の順番をトリアージ(命の選別)していかなければなりません。
もちろん、手術の順番が遅い=優先度が低いほど死ぬ可能性が高まっていきます。
そこで…
生死を懸命に説得するゲーム「インフェクテッド・ゲーム」で命の優先度を付けると決定されました。
「インフェクテッド・ゲーム?」と言われてもピンときませんが、要は人狼ゲームのことです。
「自分を信じて!」と説得するゲームを通してトリアージを行う…
何でゲームで命の選別をするのか、戸惑う面々ですが、院長曰く…
「生きたいという強い気持ちを持った人を助けたい、強い気持ちで戦う人を救いたい」
という想いで決めたとのこと。
それでも納得のいかない面々を余所に、後の事はレッテに任せて手術準備のために退出するイケメン医師…
そんな中でレッテは続けます。
「年齢や性別も関係ない、ただ言葉だけで生きたい意思を計れるゲーム」
だからこそ、最適な方法であると病院長は判断したのだとか。
戸惑う面々ではありますが、決まった以上自分が助かるためにゲームに参加する必要は理解します。
そうして、結局何人が助かるのかがレッテから告げられます。
つまり、上位3名に入れば確実に蘇生でき、それ以外は…
この爆発事故に巻き込まれたカテゴリーⅠの面々は各自の席に着きます。
主人公を含め総勢10名の男女。
素敵なキャラもいれば、明らかに闇を感じるようなヤバめの人(妖精が見える方)もいらっしゃいますが…
確実に3名は生き残り、残り7人は切り捨てられるかもしれない…
もしも全員助ける判断をしたなら、逆に全員が助からないかもしれない…
つまり、病院長とレッテは確実性を取ったわけです。
もしも、自分が確実に助かる方法を取るならば、他人を犠牲にするしかない…
そうか、まさにゲームのテーマがトロッコ問題だなぁ…
という、倫理観のおはなしでもあります。
そんな趣を孕ませながら、困惑の第一回戦が始まります!
インフェクテッド・ゲーム開始!
出だしから人狼ゲームっぽい感じがでていますね!
一回戦目は、そもそも人狼ゲームをプレイしたことがない対戦者(プレイヤー含む)に対して、プレイ経験のある対戦者がレクチャーするような回でもあります。
その為、「人狼ゲームってどうするの?」、「役職って?」という基本的な所も物語上ごく自然に入ってきますので、人狼未プレイヤーの方にも安心設計です。
ちなみに、こちらのイケメンホストさんは人狼ゲームの経験者で、特に第一回戦ではレクチャーする側として、対戦者に率先してレクチャーを行ってくれます。
そんな第一回戦は、イケメンホストが占い師を宣言する!
その後すぐ、イケメン消防士が驚いた顔で自分も占い師だと対抗する!
今回の人狼ゲーム(自身の生命がかかっている)においては、人狼ゲーム未経験と見せかけることによって有利に物事を進めようとするパターンもあり得ます。
迂闊に表情や言動だけでは信じていいかどうかは分かりません。
饒舌で人狼ゲーム経験者のイケメンホストが占い師なのか、はたまた初心者ぶってるイケメン消防士が占い師なのか?
その他でも、物語中に不審な言動の人物が現れます。
そうして第1回目の投票を行うことになりますが、今回の投票すべき怪しい人物の顔が出てきてますね。
この中から一人を選ぶことになります。
はたして、主人公:ミライは敵勢力の人狼(感染者)を吊ることができ、自勢力の勝利と蘇生確定枠にトリアージされるのか!?
では、毎度恒例の悪かった点から行ってみようと思います!
悪い点①:特に通常価格で購入するとコスパが悪い!
通常価格980円でダウンロード販売されていますが、私が購入した時は新発売セール価格で30%OFFの686円で購入しました!
ゲームを通した感想は、主に物語の内容量から考えて通常価格では論外、セール価格でもコスパが悪かったかな? という感想です。
理由としては、良い点やまとめを見てもらいたいのですが、人狼ゲームとしての楽しみは確かにあるのだけども、その他の人狼系ゲームの名作に対して圧倒的にボリュームが少なかったのが凄く引っ掛かりました。
そもそもアチラのゲームとは価格帯が違うので一概に言える話でもないのですが、かといって、セール価格にはなりますが、同価格帯で同会社関連の神宮司さんに比べると内容量が物足りなさすぎる。
かと言って、同人ゲーム出のマヨナカガランのようにフルボイスや動きがあるといったものもありません。
私の初見プレイ時間としては、ほぼミス選択がなかったこともあり、大体3時間程度で両ENDを見れました。
よく使う比較感想として、小説一冊分の価格内ではあるのだけども、同様の価格帯クラスでそれ以上のモノ(例:デイグラシアなど)はたくさんあったりします。
う~ん、まあ500円以下ぐらいかな? という印象ですかね。
ただし、人狼系ゲームとして魅せるモノは間違いなくあるので、詳しくは良い点などを見て頂ければ…
悪い点②:人狼系ゲームで間違いないが…
なんというか、基本的にストーリーを読んで、選択肢が出てきてどうするかを選ぶというのは良くあることで、人狼系の名作:レイジング・ループと同様な感じに見えますが、ストーリーの文章量や選択肢量に比べてしまうと明らかな違いを感じます。
特に、ストーリーチャートがあるのは嬉しいのですが、基本的に一本道ルート(※エンディング総数:2)なので余計に物足りなさを感じるかな…
また、一本道なのはもちろんですが、初見プレイした感想として、一部を除いてほぼ間違えずに選択肢を選べていました。(とは言っても、ちょくちょく間違って最初はノーマルENDでしたが)
さらに間違った選択肢を選んだとしても、なんやかんやで正しいルートに進まされるので、そこも違和感がありましたね…
(ただし間違った回数に関してはエンディングに関わってくる)
メインである人狼ゲームに関して、第一回戦はどちらかと言うと人狼ゲームを知らない人のために簡単に作られているのはわかりますが、第二回戦でも頭をひねるところもあるのですが、基本的にノーミスで行けなくもないです。
ラストの第三回戦からは頭脳線に切り替わってくるのですが、極論ミスしやすいのは第三回戦のみといったところ。
特に最終選択肢は本当に悩み、そして選択肢をミスりました…
悪い点③:推しキャラがあんまり活躍してない件…
あまり言うとネタバレになってしまうのですが、私の中での推しキャラがほとんど活躍できてないような気がする…
3回戦までしかないという所と、配役の兼ね合いもあるので仕方がないのですが、もうちょっと輝かして欲しかったなあ…という印象で残念。
その他のメンバーは、なんやかんやでキャラの立ち位置を表現できていると思う。
なお、どのキャラが私の推しかは…まあ、わかりますよね…
次に良かった点について行ってみよう!
良い点①:エンディングの分岐が楽!
このゲームの真エンディングの分岐は比較的楽かもしれません。
悪い点②でも書いた通り、初見プレイで基本的に第三回戦までは比較的ミスなしでいけそうなので、最終選択肢まで正しい答えを選んでおいて、最後に間違うだけで良いです。
ただし、最終選択肢に関しては普通にやっても間違える可能性は高いと思われますので、是非プレイして確認いただければ…
良い点②:カウントダウンの小割りカット演出!
既に上記に画像出してますが、冒頭の爆発のカウントダウンシーンは演出としてよく出来ていると感じました。
冒頭で主人公が出会うキャラクターは限られているのですが、カウントが進むとともに…
「誰だ、この人?」
という、爆発事故に巻き込まれていく感が凄く出ていると感じました!
良い点③:誰を吊る? 投票結果の演出!
投票の結果が図解でわかりやすいようになっているのが良かった!
てか、なんかこういう映像をどこかで見たことあるような気が…
「ああ、ロンドンハーツだ!」
という感じに、誰が誰を選んだかが良い感じです!
良い点④:各回毎に新役職の追加!
合計で3回のインフェクテッド・ゲームが行われますが、役職が変わるのはもちろんのこと、新役職も追加されます。
- 同僚職員:グノーシアでは留守番、レイジングではサルの加護=お互いに正常者であることがわかる。
- 料理人:グノーシア・レイジングでは対応役なし=生存中、毎朝美味しい食事が出来ましたアナウンスあり。
料理人については両ゲームに登場していないのですが、このゲーム中ではその存在意義が判明!
役職の裏の使い方など、ますます人狼ゲームっぽくなってきた!
良い点⑤:トロッコ問題・トリアージなどをテーマに!
これはこの手のテーマが好きな方に興味を引かせることに成功している。
物語は、大前提が生き残りをかけてのサバイバルゲーム&確実な救命の為の選別と犠牲(トリアージ)なのですが、物語が進むと別の様相も呈してきます。
後半は置いといて、物語の前半導入としてはこの要素は特に引き込まれるモノを感じれるのでは?
では、最後にまとめに行ってみよう!
まとめ:
買う前&買った後もこのゲームのプロット自体は良かったと感じています。
色々と白熱する頭脳戦である人狼ゲームがメインテーマだったり、トロッコ問題の取捨選択というか誰が生き残って誰を犠牲にするかといったところが共に感じれて良かったですね。
まして、私の場合では「デイグラシアの羅針盤」「グノーシア」「レイジング・ループ」と人狼系ゲーム&哲学系ADVを経てからのこのゲームとなったので、ゲームへの引き込み感は強く感じました。
だがしかし、その影響があってか物足りなさも感じたのも間違いない…
ゲームの系統としては「レイジング・ループ」のようなADV人狼系ゲームの超ショート版と言ったところ。
主要素は人狼ゲーム系の物語を呈しながら、偶然の爆発事故のように見えるが実際は…な展開に発展していくのも見せ場だったりもします。
何故この事件が起きたのか?
そして、その犯人は?
命を懸けたインフェクテッド・ゲームの果てに、蘇生可能枠3名に選ばれるのは誰か!?
そして、代わりに確実に死亡する7名枠として見捨てられるのは誰か!?
というところで、物語に引き込まれるのは間違いなし!
そんな感じで、人狼系ゲームが好きならオススメ。(但し、コスパは良くはない)
また、お安く短時間で人狼系ゲームを体感したい方には是非オススメの作品ですね。
その後、興味を持ったなら…
- 読み物系人狼ゲームを楽しみたいなら「レイジング・ループ」!
- 人狼ゲームそのものを楽しみたい(疑似プレイ)なら「グノーシア」!
- トロッコ問題をもっと感じたい(+色々と考えたり感じたい)なら「デイグラシアの羅針盤」
という感じに派生していくのも良いのではないでしょうか?
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