というわけで、台湾ホラーゲーム「返校」の実写映画の記事です。
この作品は2019年度の台湾映画でNo.1の大ヒット、日本では2021年7月から公開された作品となります。
元々ゲームから映画になった作品なので、ゲームの内容をどう実写で表現し映像化するかが気になるところですね。
そんなわけで、ネタバレにならない程度に映画とゲームの比較画像もして行ければなと…
なお、実写画像は映画版公式HPを参照させて頂きます。
まず舞台背景についてですが、中華民国51年(1962年)、台湾の戒厳令時代!
反政府的な言論や自由を提唱する書籍が固く禁止され、捕まれば「さいあく死刑」とされた時代…
この、死刑だけが長く残る演出が冷たい時代だったソレを表現してますね。
舞台はそんな政治的圧迫が強い時代の学校:翠華高校です
生徒たちが通学時間に校門を通ると、生徒を監視するバイ教官が!
…集会と結社を禁止! そして例の人形の持ち込み禁止!
おお~、特にゲーム中のあの人形について補足しながらも再現してますね!
「一人の失敗で全員おしまいだぞ!」
行進・音楽・朝礼・国旗掲揚…なんとなく、どんな時代だったのかを感じますね!
ではチョロっと登場人物紹介!
というわけで、このゲーム(映画)の主人公:ファン・レイシン。
うん、冷たい目線の女優さんですね…ホラー映画的には全然ありですw
映画では、ファンが居眠りから起きるシーンからすでに陰鬱…
てか、ゲームの世界のプロローグはウェイがチュートリアル的な立ち位置で始まるのですが、映画ではファンから始まるんですね。
この子の動向と心情が主なお話になってきます。
そして、主要人物の一人:学校の後輩ウェイ。
「人間は生まれつき自由であるべきだ!」
「皮肉なことに自由が罪になる世界で僕らは生きていた」
などなど、この言論統制と思想弾圧について熱い思いを持っています。
ちなみに、ウェイと言えばナイフのシーンですけども…やっぱりあのシーンあるんですね…
そういえば、劇中にウェイの首に血が付いてたのですが、アレも伏線だったのかな?
もう一人の主要人物:チャン先生
チャン先生がイケメンなのですが…台湾の高橋一生?
この人については、あまり深く書けないのです…
しかし、とてもよく再現されてますし、補填されてます!
ファンの担任:イン先生
おお~、イン先生もキレイな女優さんがされてますね♪
ちなみに、彼女も含めてゲームと映画では若干ですが違う点があります。
例えば、映画ではチャン先生が勉強会のメインみたいになってますが、ゲームではイン先生が主導だったかと…
あと、映画の結末に向けてだと思われますが、ゲームでは「読書リスト」、映画では「本」に変わっています。
劇中、何故なのかと不思議に思っていましたが、最後まで見るとその意味を知ります。
ゲームの結末を補填しているというか、より文学的に良い物になってますので、気になった方は映画の方も見て感じてください。
(真ENDで、何故そこにあの人が訪れたのかという補填と、○○○がマジで良い感じになってます!)
学校に常駐する国民党の教官:バイ教官
生活指導? そんな生半可なモノじゃないです!
反政府分子やスパイがいないか、目を光らせて取り締まってます。
バイ教官について、ゲームでは最後の方のあのシーンくらいしか出番がないのですが、映画では主要人物としてチョイチョイ出てきます。
なお、同じく勉強会参加者でゲーム中では名前が出ていませんが、ホアンとションジエという男子学生役の俳優さんもいます。
ホアンについては、保健室のメモでソレっぽい名前は載ってはいましたが…同一人物?
ホアンといえば、このシーン…
ウェイが禁書を焼いている際に話しかけてくるキャラの役みたいですね。
ションジエは、ゲームで言えば人形劇の伏線シーンを担当してくれてますね。
…てか、あの人形劇もよくよく考えたらホラーだよな…
あと、読書会参加者に女生徒が一人いますが、見た目がファンに似てますが別人ですので注意。
また、ゲーム上では名前しか登場しない用務員のカオさんにもシーンがあります!
とは言っても、あのチンチロシーンなのですが、チンチロそのまんまですねw
カオさん=タバコ大好きキャラという事で…
あと、鏡顔の提灯さん!(一瞬、2001年フランス映画:ヴィドックの怪人かと思いました…)
ちょっと安っぽい感じに仕上がってますね…
そして、伝家の宝刀「息止め!」なんかも再現されてます。
てか、息止めシーンってゲームやってない人にはわからんだろうなぁ…
しかし、「忌中」にしてもそうですが、学校の雰囲気がゲームに似せて良く表現されてます!
あの、オドロオドロしてる感じをちゃんと映像化されています。
例えば、ゲーム2章の初見殺しの人形も短時間ですが再現されている…
特に体育館に入った時、知ってる人間なら「そこはあかん!」と、つい叫んでしまう所ですが、体育館で二人が出会うのは規定通りなんですね…
そして、体育館の拍手喝采…ゲームのアレやん!(トラウマ映像)
ちょっと残念だったのが…
墓のシーン、速攻使われたのがチョイと残念…
個人的に結構ビックリした所だったので、ああいう感じに使われるとは…
そこはさておき、映画もホラー作品だったりするのでチョイチョイ驚かしに来ます。
劇中でのシーンで、映画独自のシーンもあったりします。
例えば、あの学校を徘徊するチャン先生、そして先生を捜しに行きたいファン…そうだよね…
物語を見ていくと、意外にネタバレが早かった気もしなくもない…
映画第1章を見ているだけで、ゲームをクリアしてる人間からすると、ほぼネタバレしてる感もありますが、映画第1章「悪夢」がホラーパート、映画第2章「密告者」がゲームで言う所のファンの掘り下げパートのゲーム第3章にあたります。
ここからが文学パートの本番です!
そしてこのパートでは、ゲーム中でみんなが困ったあのピアノの曲が結構な頻度で流れてます。
てか、あの曲は映画の曲だったのね…
そして白い女鹿のネックレス!
アレだけしか聞いてなかったら、チャン先生とイン先生をそういう関係と思っちゃうよね…
最後まで聞いてたら、そもそも結論が違ってたような気もするが…
映画第2章のクライマックスシーンは、ゲームをクリアしてないと「え?」という謎展開に見えるかもしれませんね…(ゲームのバッドEND)
そこら辺は残念ながらゲームのネタバレになるので言いにくいところなのですが、映画版のみの方に対してのヒントとしては、この物語はループモノということでご理解いただけたら…
そして、第3章「生きている人」
…真ENDですね…
廃校の教室の中で1台の机と1脚の椅子…そして、向かいにもう1脚の椅子を用意します…
そして約束を果たすときがきた…
では、まとめいってみよう!
まとめ:
ゲームをクリアした人が見た場合、ゲームを実写映像化して、かつ、その内容を補填できていると感じました。
たしかに、「イン先生とかの結末がゲームと違う!」というのもありますが、彼女はどちらかと言うとこの物語の主要キャラとは違う感じがするので、そこら辺はまあ…
ただ、真エンドでただ一人の生存者として、○○○を強調させる為に変更したのではないでしょうか?
私的には、ゲーム自体をホラー色の強い文学作品として捉えているので、ちょっとホラーを推している感じはしますが、この映画を見て良かったと言えます。
しかし、映画だけ見たという人の場合、ゲームのバッドENDをかなり端折って見させられた感があるので、「ん?」と思われても仕方がないかなとも思います。
- 映画を見て興味を持ったのでゲームもする
- ゲームで興味を持ったので映画も見る
では、全然印象が変わりそうな気配もなくもない…
「ゲームってどんなの?」もしくは、「映画を見る前にゲームをザックリ知りたい」という方は、ゲーム記事も載せているのでソチラでご確認後、できれば「レッツ、ゲームプレイ!」してから、「レンタル屋さんにGo!」して頂いた方が楽しめる作品となっています!
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