というわけで、今回の記事は最近(とは言っても結構前)にクリアした、ちょっと変わったミステリー・アドベンチャー「リーガルダンジョン」です!
コチラのソフトはSteam版は2019年にリリースされ、Switchでは2021年2月25日からダウンロード発売開始、最近では2022年4月にPS4でも販売されたようですね!
ディベロッパー(開発元):韓国のゲームクリエイターのSOMIさん、パブリッシャー(販売元):PLAYISMさんです。
…ん? PLAYISMさんのページを見ていると、Steamで人狼系ゲームの名作:グノーシアを販売しているではないですか…しかも、あの恐怖美術館巡りのIbまで販売してる…
ああ、そういう繋がりか…(後述)
ちなみにこのゲームに出てくる判例は、実際に韓国であった事件の判例を使用しつつ、ゲームの事件に重ねてきているそうな…
では、次からこのゲームの主要キャラクターの紹介です!
主人公:清崎 蒼(25歳 女性)
警察大学校卒業後、中央警察署に配属になったキャリア組。
刑事課捜査係の係長として、部下3人を抱える。
なお、このゲームはキャラクター画像ではなく、階級章の切り替わりにより各キャラの発言を表現しています。
また、主人公の蒼自身は、幻想水滸伝の主人公やBDパイロットのユウ・カジマ(昔)並に決して喋りませんので悪しからず…
相棒①:原田 哲男(55歳 男性)
ノンキャリの巡査部長で、定年後の退職金に期待中。
出世はとうに諦めているが、新人の後輩上司に気さく(気を使っていないだけ)にふるまう。
実際の捜査を担当し、残りの部下2名と共に靴をすり減らす日々。
中央署管区と警察の内部制度自体を熟知しており、なんやかんやで後輩上司や部下を気に掛けながら指導する。
その他の蒼の捜査係の部下2名
- 川口英二(41歳 男性)巡査長:警察内部を理解しながらも職務熱心に出世を狙っている。
- 渋川順平(29歳 男性)巡査:持ち前の良心から警察内部に不信感を抱きつつも、被害者を心配し、加害者へも気遣っている。
相棒②:あおい(刑事情報システム(CIS)のアシスタントプログラム)
特にあおいさんは、「法令? 判例? 次は何すればいいの?」という大多数のプレイヤーをサポートしてくれるので、大変役に立ちます。
たまにブラックな表現でプレイヤーを労ってくれるのには何とも…
まあ、こんな感じの面々+その他の方々で物語は進んでいきます。
では、続いては実際のゲームのプロローグ事件に行ってみましょう!
プロローグ:
ゲーム開始から、謎の殺人現場の一連の会話を見た後、我らが清崎蒼警部補が着任されました。
簡単に赴任の挨拶をすると、原田巡査部長指揮の元、新任係長の歓迎会にレッツゴー!
…の前に、サクッと1件事件を処理するように頼まれるお話です。
このゲームは、各章のタイトルコールと共に該当事件の判例も併せて流れます。
この時点で、変わったゲームである事に気づかされます。
そうして、メイン画面でもあるCISが立ち上げられ、アシスタントのあおいさんから「このゲームのプロット」が伝えられます。
そう、このゲームは…
「捜査の結果、犯行現場に犯人を連れてきて、洗いざらい宣ってからの犯人が自白、犯行動機がさらに続く…」
という、神宮寺さんの様な2時間ドラマの流れではなかったのです!
そんなわけで、アシスタントのあおいさんの力を借りながら、被疑者の意見書を作成していくこととなります。
ゲーム内では原田巡査部長&他2名が捜査内容と供述を調書にしてくれているので、その調書から必要な事項を調べてドラッグ&ドロップして意見書を作っていきます。
…こんなゲーム見たことないでしょ?w
さらに、犯罪経歴や適用法令などを検索したりなどし、意見書を作り終わると次のステージに進みます。
「そしてリーガルダンジョンへ!」
最終意見の作成の為、作成者:清崎係長と被疑者:モンスターは、取調室というダンジョンで事実確認、犯罪要件等を法令や判例と比較しながら、書類上での論戦を行っていきます!
適用法令の解釈や適用判例、使用する供述によっては…
モンスターの権利を擁護し、モンスターを不起訴に導いたり…
反対にモンスターを論理により攻撃し、起訴に持ち込んでいきます!
そして、その結果…
プレイヤーの法解釈・判例適用・使用する供述により、起訴・不起訴・物語が進めば罪状を決めて意見書を提出することになります!
こうして作成された意見書ですが、あくまで捜査機関(警察)の意見として検察に送られ、それを参考に検察(この管区では白澤検事)が起訴・不起訴を決定!
最終的に法機関(裁判所)で審理され、その結果を評価されるシステムとなっています。
もちろん、警察・検察・法機関で判定が食い違う事も発生します。
以上がプロローグで、このゲームの流れと主人公:清崎蒼警部補の置かれた立ち位置と言うのが否応なしにわかるお話です。
ちなみにプロローグでは起訴&不起訴どちらに転んでも本編分岐に影響がありませんので、ご自身の倫理に従ってプレイ頂いてOKです!
(※不起訴の場合は成果ランクが落ちているので、本編の誤答可能回数や防御率が減った状態で本編が開始されます)
最終結果が評価されたのちに、意見書をどのように裁定したかで物語は分岐する、そういうゲームです。
そうして一連のプロローグを見た後に、次の事件(第一章)が舞い込んできます。
清崎係長(プレイヤー)は、この奥深く策謀渦巻くダンジョンに、自身の倫理を捻じ曲げながらも深層に進んでいくのです…
では、恒例の悪い点から行ってみましょう!
悪い点①:視覚・聴覚的にも静かに物語は進む。
珍しい書類作成型ミステリー&アドベンチャーなので、安楽椅子探偵モノの如く静かに物事が進みます。
その為、舞台移動(?)がほぼ無く、警察署内(特に取調室)がゲームのほとんどを占めるゲームとなります。
また、ストーリー中の流れは警察階級章の切り替えで会話が進んでいき、動きがほぼ無く、効果音やBGMなどの種類も少なく、ただ静かにゲームは進みます。
あの映像がきれいな美少女空戦ゲームよりも動きが少ないので、少しでも動的なモノを期待しているとマイナス評価に繋がりますのでご注意を!(たぶん、いないとは思うが…)
悪い点②:報酬を貯めても、その使い道が微妙!
折角モンスターを倒しても(起訴する)、もらえる報酬を…どうしよう…?
ちなみに、貯まった報酬はショップでアクセサリに交換可能なのですが、
例えば、↑画像の様に意見書作成画面でアクセサリが表示されるのみです。
特にクリスマスツリーはゲームの邪魔になるので、購入してもオプションでOFFにしておいた方が遊びやすい…などなど。
じゃあ、報酬の他の使い方としては…
ダンジョンで失敗した際の復活に使用するか、適用法令や適用判例などを素っ飛ばしてモンスターを攻撃or擁護(選択可)する際に使用できます。
どうしても、どの調書・判例を使えばいいのかわからなくて詰まった場合は、
「山吹色のお菓子アタック」
で、サクッと解決するのもあり?
このゲームは倫理観を問うゲームでもあるので、ストーリーを進めて行くと、そういう設定ならこういう解決方法(プレイヤー救済?)もありなのでは?と思ってしまえる…そんなゲームです。
悪い点③:善良なる倫理観だけでは、このゲームはクリアできない!
あまり言うと物語のネタバレになるのですが、もしも善良なる倫理観だけで物語を進めようとすると、必ずゲームオーバーになってしまいます。
このゲームは、法律や判例の解釈を巧みに解釈し、調書の供述を巧みに利用して、不起訴・起訴・罪状を調整して意見書を作成するゲームです。
どう書けばいいのか、とても難しく、かつネタバレになるのですが…詳しくはまとめで。
悪い点④:ドラッグ&ドロップする兼ね合いで、コントローラーでは面倒かも?
ユーザーインターフェイスの話になりますが、必要な判例や供述等をドラッグ&ドロップする兼ね合いでコントローラーでは細かい所を引っ張てくるのが面倒です。
その為、Switchの仕様でもあるタッチパネルで持ち運びすると便利なのですが、今度は要らないウィンドウを消す際や、調書をめくって次のページに進む際にタッチパネルでは小さすぎてやりづらいという…
なので、タッチパネルとコントローラー併用で進めて行くのがちょっと面倒かな?
※コントローラー1本でも出来なくはないが…
では、良い点に行ってみましょう!
良い点①:低価格にてダウンロード可能!
このゲームはダウンロード専用ソフトで、Switchの定価で980円とお安めになっています。
発売日近々のセール自体はあったようですが、その他期間ではセールをしていないようです…
もうちょっと時が経てば、セールもあるかもですね…(ちょっと残念)
後述の通り、かなり独自性の強いゲームで、代わりになるゲームもないと思われるので、当ブログでもしも興味を持たれましたら、是非プレイしてみてはいかがでしょう?
定価でも十二分に満足しています。
良い点②:翻訳はあの名作ゲームの開発者が参加!?
あの人狼系ゲームの名作:グノーシアを制作したプチデポットの開発者さんが翻訳、キービジュアルも作られたとの事!
私もダウンロード購入しようか悩んでいた時、この情報を聞いた瞬間に購入を決意しました!
セツに泣かされた人として、これは買わずにいられるか!
まあ、そんな感じでグノーシアもオススメゲームですよ!
(てか、このキービジュアル…めっちゃ伏線だなぁ…)
良い点③:法律と倫理、そして罪悪感をテーマにした驚愕のストーリー!
基本的に、物語はモンスターの起訴・不起訴・罪状をどうするかでストーリーが分岐していきます。
分岐先では各系列毎でのストーリーが展開され、行き着き先に閉ざされた物語を見れる鍵を入手することができます。
そういえば、チャート分岐で鍵を手に入れ、鍵を使って別チャートの選択肢を増やすという名作ゲームがありましたね!
特にプロローグで見れる殺人事件について、殺人現場前にある「閉ざされたエピソード」は是非見てください。
このゲームの真髄が見れると思いますよ♪
良い点④:意見書作成がソレっぽい♪ 事務作業感!
実際の意見書がどんなものかわかりませんが、それっポイ感じに仕上がっています。
これも人によるのですが、会社の先輩に「見積書に角印押す時は…」みたいな懐かしい思い出に浸れます。
まあ、なんでしょうね…書類作成とかの事務作業好きな方にも好印象?
良い点⑤:法律の解釈と判例や調書を使って、モンスターと自分の倫理を捻じ曲げろ!
悪い点③にも絡む話なのですが、法律の解釈や判例、調書を自分で使って、自分の倫理観を揺さぶってくる唯一無二のゲームです。(詳細はまとめで)
ではまとめへ行ってみましょう!
まとめ:
ちなみに↑画像の左の点は到達したエンディングを表し、右の階級章はベストエンディングを見たら表示されます。
さてこのゲームは、ほぼ無いであろう意見書作成ゲーム、かつ、倫理観を問う、かなり尖ったゲームなのですが、是非クリアしてみて判断頂きたいです。
雰囲気で言うと、輪廻転生や死生観を独特の設定で揺さぶってくるあのゲームと同様に、プレイヤーの好みで大きく評価が分かれそうな万人受けしないゲームです。
ただ、どちらかというと、自分の倫理観と合わないあの感じが理由で、私が全エンディングクリアを断念したゲームみたいな、あの感じに近いながらも、結果としてプレイしてしまうゲームですね…
悪い点③&良い点⑤も絡めて言いたいことは、全エピソードを見てもらってから、エンディング13と後日談のビラを見て、「主人公:清崎蒼警部補の感じたこと」を、「プレイヤーが共感する」ことが一番のエンディングなのではないでしょうか?
プレイして良かったどうかで言うと、
「勿論プレイして良かった!」
と言える作品なのですが、コレは本当にプレイヤーを選ぶ作品なのは間違いない…
うん、そういったゲームですね…
なお、心が衝撃に弱いと思われる方、ちょっと精神的に病んで弱っている方には、ある意味お勧めしません!
次はゲームをザックリ攻略したい人(多少ネタバレあり)に向けておすすめリンク以降に載せておきます。
ザックリ攻略記事:
まず、↑画像のように一度その分岐をしたことがあれば、該当の意見書作成に戻って起訴・不起訴を選ぶだけで分岐は可能です。
少しでも楽にプレイするなら、プロローグ:侮辱罪は起訴しておくと、誤答回数・防御率・コインの面で楽にプレイ可能となります。
第一章は特殊窃盗罪で起訴一択になります。(そうじゃないと物語が進まない…)
第二章:自殺幇助罪は、その結果により大きく物語が分岐します!
なお、全シナリオ解放の最短は、第二章:自殺幇助罪にて会長の息子を不起訴にすることで、会長という保険を得る必要があります。
ちなみに、起訴に持っていった場合は下ルート【署長ルート】に進むのですが…
こちらはベストエンド(?)がある上ルート【会長ルート】を制覇してから、チャートで戻って下ルート【署長ルート】に派生させると、意見書やダンジョンに潜らずに、勝手にシナリオが解放されるという仕様でした…
(上記ルートを制覇してから下ルートに行ったら、いきなり解放されて行ってビックリした!)
そんなこんなで上ルート経由で素っ飛ばして第六章:傷害罪についてですが…
ベストエンディング(?)の為に不起訴に持っていきます。(起訴はともかく、不起訴は簡単に持って行けれるかと思います…)
てか、既にこの犯人は、とある謀略の為に選ばれています…
ザックリとですが、早期全制覇のための分岐点を載せてみました。
後は上ルートの細々な分岐を楽しみ上ルートを制覇してから、下ルートに進むと…という流れです。
なお、モンスターを倒した際に手に入る報酬(コイン)について、上記の悪い点②の通り、ゲームとしてはどうでもいいアクセサリーがメインの使用方法なので、どうしても攻略に詰まったら(もしくは、考えるのが面倒なら)、
「秘儀:山吹色のお菓子アタック」
を使ってサクサク攻略する…という手もあったりなかったり…
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