今回の記事は、1999年のアメリカ映画「アメリカン・ビューティー」です。
うわぁ…1999年とか懐かしい…
ノストラダムスの大予言で、大学時代の友人たちと「どうせ地球は滅亡するんやし」みたいなことを言い合ってたのを思い出します…
てか、あの頃は楽しかったな…(劇中でもこんなこと言ってますね)
そう言えば、初めて映画を一人見したのもあの頃だったか。
てか、某映画館で金城武主演「不夜城」を見に行ったのですが…何であの映画館は満席状態で更に私は立ち見をしてたんだろう…(初の一人見が立ち見という…)
それはさておき、今作は第72回アカデミー賞:作品賞に選ばれた作品です。
ちなみに、題名と共に作中にバラが象徴的に映し出されていますが、「アメリカンビューティー」は実在のバラの品種で存在するらしく、
- 品種名:マリア・カラス
- 別名:ミス・オールアメリカンビューティー
という品種だそうです。
あと、マリア・カラスはイタリアの有名オペラ歌手の名前が由来だそうです。(通りで聞いたことのある名前だ)
もしも、この記事をご覧になった方で「よし、見よう!」と思われた方は、前振りの様に好き嫌いが分かれる要素が多々あるのでご注意ください…(詳しくはまとめへ!)
では、以降から簡単に物語を!
まずは、主要人物の相関図から…
物語初期の相関図:
こんな感じですね。(ジム&ジムズがかなり適当w)
今作の主人公:レスター(42歳)は、妻とのセックスレス・難しい年頃の娘とのコミュニケーション不足・会社でのリストラ危機により不満は溜まる一方、幸せとは言えない生活を送っていました。
そんなある日、妻:キャロリンに連れられて、娘:ジェーンが練習していたチアリーディングのお披露目会を見に行く事になったのですが、その際にジェーンの友人:アンジェラに一目惚れし…
それとは別で、隣家にフィッツ家が引っ越してくるのですが、以降、バーナム家に対して盗撮者の影が…
そして気になるのが、主人公:レスターが自身が死ぬことを前提で語り始めるのと、映画の冒頭にある「僕が殺そうか?」という映像です。
さて、レスターはどんな理由により、誰に殺されてしまうのでしょうか?
という、半ばミステリー要素も含まれます。
ザックリそんな感じの流れなのですが、色々とこの作品には気になるセリフがあったので少し載せてみると…
先にまとめをやっといて、その後に私の感想(結構なネタバレ)を載せておこうと思います。
まとめ:
「アカデミー賞受賞作品だから見て見よう♪」と軽い感じに見てはいけません!
この作品の感想は「価値観や考え方」で変わると思われますが、その前に「上記に抵抗がないかどうか」に注意されたし!
う~ん、性的表現のオンパレードなので、そういうのに抵抗がある方は不快に感じる作品に感じますね…
前情報なしでこの作品を見ようとした際、姉と一緒に見ようと思っていたのですが…
アブねぇ、一緒に見なくて良かった…(冷や汗)
もしも、一緒に見ていたならば…
温泉入浴中の女性客「刑事さ~ん!(ポロリ)」
という、最近の2時間ドラマに全くないあのシーンを一緒に見ていたお茶の間の家族の様に、何とも言えない空気になりそうだった…
具体的に話すと、まさに性的表現になりそうなのでアレですが…
- 性的なセリフが凄い(行為も表現されている)
- 同性愛(ゲイ)についての偏見
- 女性2名、〇首・〇房がモロに出ている…
特に私の感想としては①が凄い…
例えるなら、映画「メリーに首ったけ」の笑えない下ネタ版ですね…
頻発してセリフが発せられるので、もしも見る際は一人、もしくは相手を選んで見た方が良い…
②の同性愛者への偏見については、かれこれ23年前の作品となるため、同性愛に対して今と大きく異なるかと思います。
今こういうの出したら叩かれるんじゃないのか?(LGBTが叫ばれる時代だし…)
ああでも、見方によっては擁護されるか?(敢えて書きませんが)
それでも、パートナーという表現で相手を紹介しているシーンがあるという事は、少なくとも当時のアメリカは日本よりもかなり進んでいたのでしょう…
これも、私の表現でよく言うことですが、
「鉄血のオルフェンズ2期を良しとするかどうか」
更には、劇中を見ている最中に…
「40代のオッサンが何てことしてるの? 破天荒すぎるだろ?」
という感じに見てると、良さはわからないと思います。
以降、ほぼネタバレを含む感想記事となりますので、まだ見てない方はここでストップした方が良いかと。
ここから、ほぼネタバレも含まれる感想記事です。
見終わった感想として、どちらかと言うと私はレスター側の考え方をしているので、彼女と出会ってからの彼から、彼のラストシーンまでの間、とても幸せだったのではないかと感じています。
また、彼が変わってからの家族と、彼の隣人達もある意味幸せな方向に進んでいったと感じています。
あ、ちなみにマリファナの件については嫌悪感抱いてますので、その辺は誤解しないようにw
てか、お恥ずかしい事にリッキーの副業を知るまでの間、
「なんでタバコを吸ってるだけなのにあそこまで隠すのか?」
と疑問に思っていました。(でも、アンジェラとジェーンが学校で吸っていたのは普通の煙草だよね…?)
レスターについて、彼女に出会うまでは、彼の言う通り見せかけの幸せな夫婦だったかと思います。
しかし、自身の開放とでも言えばよいのか、自分に正直に生き始めてからは、主に邪な理由でしたが筋肉が付き健康的になったし、自分の仕事も嫌々続けることもなく、キッパリ辞めて自分の楽しいと思えた仕事に就きます。
仕事に対して、凄く共感できたセリフ(ちょっとこの辺うろ覚え)があり、バーガーショップでキャロリンの不倫発覚時のシーンで…
「彼女は僕の上司だ!」
というのがあります。
コレ、まだ読み終えてはないのですが、最近読み始めた本の中でも共感してるところなんですよね。
多分、彼は本当にバーガーショップで働くのが好きなんだろうなぁ…
そして念願のアンジェラとのシーンですが、官能的な中での彼女の告白…あの後の彼の行為は、急に父親に目覚めていく感じというか、大人が子供に対して優しくする感じでしょうね。
そして、父親が妻と娘を愛おしく感じているあのシーンとなっていきます。
本当にラストは、東洋哲学で言うところの「体験の哲学:体験的に理解する」の状態だったのではないか?
その後の彼は劇中の通りなのですが、もしも彼が死ななかった場合のストーリーが続いていたら、リッキーもああいう風に感じなかったかと思います。
きっと、「アメリカン・ビューティー」という題名ではなかったのではないでしょうか?
(日本人的に言うならば、映画:ラストサムライで渡辺謙の「パーフェクト…」的な感じ)
ちなみに、彼以外の登場人物についてですが、一部を除いては幸せな展開だったと思います。
キャロリンも、バディとの研修から発覚までの間は明らかに幸せそうだった。(てか、アレは隙がありすぎるだろう…)
ジェーンもリッキーとの出会いにより幸せとなったし、夫婦喧嘩がキッカケで自身の開放というか、リッキーに全てを晒すわけで…(てか、ここの家族はカーテンしないのも含めて不用心すぎる…それがアメリカンスタイルなの?)
リッキーはむしろ犯罪者だけども、ジェーンとは純愛の関係ですよね。
ジェーンと初めて学校で出会ったシーン、「彼は自分を知っている…すごいわ!」にも共感したし、パーティ会場での「辞めます、バイト料は忘れて消えてください!」のセリフはレスターじゃなくてもカッコイイ!と思う…
また、独自の美学というか、例の白いビニール袋のビデオ…あれも彼の感性の良さというか、「ああ…そういう解釈も素敵かも」と思えましたね。
今回はこの作品をDVDで見たのですが、メインメニューでこの映像がずっと再生されてるんですよね…
最初、なんでこの映像流れているのか訳が分かりませんでしたが、この作品なら全然アリですね!
アンジェラについても、ジェーンとの関係はああいう形になったのだけども、レスターとのやり取りの中で、告白による自身の打ち明けを行い、解放された晴れ晴れした気持ちだったと思われる。
最後の方のアンジェラとレスターが、ジェーンについて語る際の笑顔が素敵だった…
作中で一番不幸なのは、フランツ大佐ですね…
アンジェラとは真逆になります。
自身を開放したのに、その結果がああいう形で終わった反動とみなせばいいのか…
物語の最初からレスターは死ぬ事前提での語りになっていたので、誰が彼を殺したのかという所も含め、ちょっと予想外な展開でした…
もしもあの展開がなかったとして、キャロリンがレスターを殺していたのかはわかりませんが、結局殺さなかったのではないかと私は思っています。
追伸:
あまり描写はないけど、結局のところ劇中で終始幸せだったのは、隣人ジム&ジムズだったのでは?
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