問題「突然の恋人の死と継続した長時間通勤、どちらの方が不幸?」
俺「そりゃあ、普通に考えたら恋人の死の方が不幸だろ?」
今回紹介するのは、橘玲さんの著書:「不愉快なことには理由がある」より、人生についての一説です。
コチラの本はマクロ(大きく)として見る場合は置いといて、ミクロ(小さく)として見た場合の問題について、進化論的な見方を通してみれば解決できる方法を提示できるのではないか?という、「風変わりな意見」の本です。(まだ途中、かつ、興味のある箇所しか読んでませんのであしからず)
イギリスの研究で「幸福の計算」という経済学の一分野があるそうで、人生のイベントに値段がついたらいくらか?みたいなものがあるそうです。
その中でも不幸イベントと言えば、近しい人の死というパターンがありますが、突然死別した際の心の痛みに値段を付けた例として、恋人&配偶者の場合は初年で3,800万円とのことです。(※2012年発刊時点のイギリスポンド/円換算?)
ちなみに他の近しい人との死別の場合、恋人>子供>母>父>友人>兄弟という順番で値段は変わるそうな…(あくまでイギリスでの場合。私的には兄弟の値段はグッと上がります)
なお、幸せなイベントで言えば、結婚というハッピーイベント直後の喜びは43万円の宝くじに当たったのと同じくらい、最初の子供が生まるのは31万円を道で拾った喜びに相当するらしい・・・
結構ショッキングな情報ですよね…
でも、独身時代の自由がなくなる&子育ての大変さを考えたら納得される方もいるかもしれませんね。
さて、ココからほんの少し話が変わります。
恋人や配偶者に先立たれたら誰もが大きなショックを受けますが、その後を調査すると男性は4年、女性は2年で人生の満足度は元に戻るとのこと…(※ただし、離婚後の男性は寿命が減り、女性は寿命が増えるという話は別件として…)
これは、人間の心は幸福にも不幸にも、個人差はあれどすぐに慣れてしまうということ。
また、離婚はもっとはっきりしていて、最初のうちは傷つきますが、数年のうちには以前よりも幸福になったとのこと。(独身時代の自由を満喫的な?)
コレって結構キッツイ調査ですね・・・
例えば、お腹が空いたときに一つ目の饅頭を食べる時と、二つ目の饅頭を食べるのでは満足度が違うというアレ…限界効用逓減の法則でしたっけ?そんな感じに、幸も不幸も慣れとか飽きとかが出てくるんでしょうね。
なお、研究では死別のような一度きりの出来事よりも、持続する苦痛の方が幸福度を引き下げるそうです。
先の話で言えば、近しい人の死別という一度きりの不幸イベントで大きく心にショックを受けたとしても、いつかはそれも慣れてしまって前の満足度に戻ります。
一方、毎日継続される長時間通勤(継続される人生の苦痛、特に満員電車を想定するとわかりやすい?)という少しスケールの小さい不幸イベントの心のショックの場合、そもそもの満足度を下げてしまう。
近しい人の死 VS 長時間通勤・・・果たしてどちらが不幸なのか?
ん、私の場合ですか?
元々、最初の勤務地が約1時間くらいの距離を車通勤してたので、車であれば1時間くらいならまあまあ…って感じに思ってました。
しかし、読書するようになってから…
「車通勤やと本が読めん!電車通勤やったら本読めて最高やん!(※座れたらね)」
と言う感じになってしまいました…(人の価値観はその都度変わってもいいんだよ、多分)
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